ツネ語ログ

ツネザワシ(Tsunezawashi )です!漢字教育士をやってます。

インドネシアの学生におけるミュージカル「劇団en塾」観劇・所感

f:id:tsunezawashi:20180426232443j:plain

今頃なのですが、今月頭に、あるミュージアムを見に行っておりました。

インドネシアの学生による、全編日本語劇「劇団en塾」の観劇を経て、それはまあ感激したのでした・・・。

インドネシアからはるばる日本へ

en塾は、インドネシアはジャカルタを拠点に活動する、学生劇団グループです。

仕事の関係で今回観劇する機会を得たのですが、正直、最初はあまり期待していませんでした。

en塾という団体を全然知らなかったですし、そもそも留学生の日本語力なんて・・・とタカをくくっていたのです。ミュージカル自体、ちゃんと見たことなかったですしね。

ググると、こんな感じ。

インドネシアの学生たちで構成される日本語ミュージカル劇団en塾。学業と劇団活動を両立させながら練習に励む彼らが、毎年桜の時期に日本を訪れる「桜前線プロジェクト」。2015年の九州公演、2016年の東京&広島公演、2017年の東京&愛媛公演に続き、今年も50名の劇団員たちが来日、オリジナルミュージカルを上演します。日本語によるセリフと歌の完成度の高さ、そして学生たちの手による舞台美術や衣装の数々。また2011年から話題になっているオリジナル日本応援ソング「桜よ~大好きな日本へ~」も全員で歌います。ご覧になった方の多くが涙する劇団en塾の日本公演。その感動の輪が、今年は東京と大阪に広がります。

http://jccindonesia.com/enjuku.htm

 

どうやら毎年来日しているようで・・・

しかも今年は日本とインドネシアとの国交樹立60周年記念。

外務省もバックに入り、各所気合入っているようです。

インドネシアと日本の関係は、過去の歴史のこともあり、少しは知っていましたが・・・まさかこれほど国も企業も力を入れているなんて。

※事実、スポンサーもたくさんついていました。

 

「殿様の宴」は全編日本語!

結婚を控えた城の跡継ぎ、錦之助は唄の苦手な気の弱い若殿。弟にいじめられ、大殿からも信頼を得られず、悩んだあげくプチ家出を決行。迷い込んだのは、旅回りの芝居小屋「錦座」。そこにはたくさんの芸人たちがまるで家族のように一つ屋根の下に住み、たくさんの演芸が庶民を楽しませていた。
お互いに家族を思いやっている姿に、大殿の思いや、自分の生き方、国の主としての自覚を学んだ錦之助は、ある日芝居小屋から姿を消す…

ストーリーを公式ページから引用。

思いっきり、日本が舞台です。相当日本が好きなようです、彼ら。

どうやら脚本は、日本人の主宰の方が担当しているらしいですね。

 

肝腎な劇の中身は?感想は?

で、結論から言ってしまうと、コレがまあ、ほんとうによかった。

そう、ほんとうによかった。

一言いうならば、「真の愛を感じた」のだった。

彼らは、本気だった。

 

インドネシアの学生たちは、日本語をしっかり学んでいるようで、

(学生にもよるが)7-8割の学生が流暢に日本語を話せていた。

しかもセリフは結構長いし・・・。慣れない環境でよくやったと、思うばかりである。

歌もダンスも入ってくるから、相当な集中力・演技力も要求されるはずである。

そしてまあ、この歌がウマイのである。歌唱力もバツグンだった。。。

※どうやら劇中の挿入歌もすべてインドネシアのミュージシャンが担当しているらしい。妙にブルージーな曲があったり、ロックだったり、ヘヴィメタルだったりと、作曲家の好みも炸裂していた。この楽曲のクオリティの高さ、これにはやはり、インドネシアはバンド大国ということが起因しているのだろうか…。ちなみに、インドネシアでは「ブルータルデスメタル」が飛びぬけて人気なのである。

 

3時間弱の劇が、ついには終わりを迎える・・・。

終演時には大きな拍手が起こり、歓声も四方から飛び交った。

スタンディングする人々の姿も見えた。

ボクも、トゥリマカシー!(※ありがとう)と叫びたいくらいだった。

何より、思わず目頭も熱くなった。それぐらい、異国の若人の、真心を感じたのだった・・・。

 

語学的な所感をば。

少しだけ、語学の話をしよう。といっても大した話ではない。

彼らの発音についてだ。

日本語の発音は、完璧とは言えなかった。

ネイティブか?とビビるくらい、無茶苦茶日本語がウマイ学生もいたけど。

勿論、個人差もあるし、難しい表現もあるのだろう。危ういセリフ・場面もあった。

ただ上述の通り、7-8割の学生たちは、日常会話は遜色ないのでは?と思えるレベルであった。

 

興味深いことに、通常のセリフでは発音に多少違和感があっても、

歌となると、発音が完璧なケースが多々見られた。

やはりメロディが付くためだろうか?

上がるのか、下がるのか、同じ高さなのか・・・といったことがポイントなのだろう。

日本語のフレーズ一つ一つを見ても、確かにイントネーション・アクセントは存在しているわけで・・・どうやら歌のメロディに乗せることで、この問題は解決できるらしい。

これは日本語(や外国語)学習にも大きく応用できるのでは?と思える。

実際、en塾のインドネシア学生たちが実証している訳なのだから。

 

※ちなみに、インドネシア人のお客さんもおり、インドネシア語の字幕がディスプレイに表示されることで、言葉の壁がクリアとなっていた。

ボクはチラチラと字幕を見ていたが・・・超・基本的な単語しかわからなかった(笑)

もうちょっとしっかりとインドネシア語を勉強しておけばよかったなあ・・・と。比較するイイ機会だったのに。

 

宗教的な話をば。

インドネシアというと、国民の多くがイスラム教徒である。

イスラム教徒というと、女性は(家族以外に)髪を出してはいけない・・・ため、

宗教上の理由で、裏方スタッフしかできない学生もいるのである。

勿論、イスラム教といってもいろいろある。

劇後のメンバー勢揃いのときに、ヒジャブを被った女学生たちがチラホラ見受けられた。彼女たちは舞台転換や道具制作といったスタッフなのだろう。

 

厳しいことで有名なイスラム教・・・なのだが、日本においては信仰の度合いで対応が曖昧らしい。

日本に来たから何やってもいい!と、髪も出すし、酒も飲むし・・・と、裏話をチラッと聞いた。

このブログにこんなこと書いていいのか?

と若干疑問に感じるぐらいであるが・・・(笑)

 

おわりに

とにもかくにも、なにはともあれ。

仕事の間隙観劇したら、大変感激した、今回のen塾。

やはり食わず嫌いはよくないですね。いろいろとイイ勉強になりました。

何でも経験してみるものです。

Terima kasih!