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ツネ語ログ

ツネザワシ(Tsunezawashi )です!漢字教育士をやってます。

【素朴な疑問】魚の点はなぜ4つなのか?【3つじゃアカンのか】

漢字

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どうもこんばんは。ツネザワシです。

毎度名乗っておりますが、そろそろ定着してきた頃でしょうか?

2/13(月)、無事漢字ワークショップを終えました。

参加者の皆様、ありがとうございました!

 

そして今回ですが、ズバリ、画像のとおりです。

「魚の点はなぜ4つなのか?」

我々が現在使っている、楷書。楷書では、魚という字は、確かに4つの点が書かれています。

「魚」←そうです。確かに4点ですね。

 

※楷書というのは、漢字の書体の1つなのですが、現代で最も使われている標準的な字形です。ちらほらブログでも取り上げておりますが、漢字にはもっと古い字形があります。この辺は、過去記事もご参照ください!


そもそもはというと、知人の身近な疑問から端を発したのです。

「魚ってなんで点が4つなん?3つじゃアカンの?」

小学生から大人まで、確かに言われてみれば…という疑問です。

ただこれを固い頭で、良くも悪くも常識的に考えれば、いやいや、こういう字だから、4つで書きなさい!…

で終わってしまうのですが、今回はせっかくなので、このような素朴な疑問にも触れてみることにしました。

 

ただし!内容について正解かどうかはわかりません!あくまで、一つの考えです!

 

「古い字形を見てみよう!」

まずこちらの画像をご覧ください。f:id:tsunezawashi:20170214012944j:plain

こちらは、魚の甲骨文字です。

甲骨文字とは、紀元前1300年前頃、今から3000年以上も前ですね。

殷という、古代中国で使われていた文字です。

ズバリ、古い文字だと考えていただければよいかと。

 

この甲骨文字、今回は詳しいことは省きますが、鹿や牛の肩甲骨、亀の甲羅(腹甲というお腹の部分)に文字を刻んでいたので、甲骨文字といいます。

王の占い・儀式などに用いておりました。

 

そして、ご存知の方も多いとは思いますが、漢字の中には、実際にある物や形などをもとにつくられた漢字もあります。これを象形文字といいます。

象(かたど)った、ということですね。

 

魚も、まさに象形文字ということなんです。

確かに、画像を見るとこいつは魚ですねぇ!

でも、この頃の字形では点が4つどころか、1点もありません。

次の字形も見てみましょう。

 

「時代が進み、新しい字形が登場」

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詳細は省きますが、甲骨文字の時代から進み、金文(※キンブン:青銅器などに書かれた字)、篆文(※テンブン:篆書とも。秦の始皇帝によって統一された、公式の書体でした。現在でもハンコに使われますよね!)などの字形が登場します。

 

魚の字形をそれぞれ見てみると、甲骨文字の面影がありますよね。

金文はさほど変わっておりませんが…篆文には「点」らしきものがありますね!

点というか、線というか…。なんにせよ、だいぶ今の字形に近づいてきました。

この後も隷書、草書、行書などイロイロありますが…割愛します。

 

「で、結局なぜ4点?」

それでは、ここでなぜ4点なのかという本題について。

篆文の時点で「4点」のベースが成立している、と考えるのであれば、大事なポイントはやはり、最初の甲骨文字にあるのではないかなと思います。

 

実は、殷の時代では「線対称」の字形が重要だったらしいのです。

この魚以外にも、多くの字形が線対称で刻まれておりました。

詳しい理由は不明ですが、それこそ当時の儀礼的な部分もあったのではないでしょうか?

線対称が神聖なモノ、と見られていたのかも知れないですね。

また、甲骨文字はナイフで刻まれるため、直線的な構造になります。

※画像ではちょっとわかりにくいのですが…。

左右揃えた方が、デザイン的にもつくりやすかったのかも知れないですね!

正直、詳細はそこまでわかりません…。

 

ですから、魚という字に関しても、3点では線対称として成立がしにくいと。

点となっている部分は、魚の尾や背ビレの部分ですから、昔の人は、これを4つの点として認識したのでしょう。まあ、好意的解釈ですが…。

 

だから「魚」は4点で書かれている、と。

繰り返しますが、本当のことはわかりません!

実際、古代中国では「3」など、奇数を聖数する考えがあったので、じゃあ3点の方がいいんじゃない?という発想もできるワケですしね…。

 

まあ、漢字はイロイロ解釈・アイデアがあるからこそ、面白いと思いますよ!

ぶっちゃけ、漢字の成り立ちは学者によって異なります!(笑)

さらにいうと、甲骨文字・金文といった字形に関しても、登場する時代や資料などによって、少しずつ形が異なります。

そりゃ、現代でも書き手が変われば、という話ですね!下手な人もいれば、上手い人もいますよね。

 

とまあ、今回はこの辺で!

次回の更新、そしてワークショップもお楽しみに~。